日本イラストレーター協会

JIA Illustration Award 2017 総評

イラストの公募展 "JIA Illustration Award 2017" の入選作品の発表です。

|受賞者一覧|

審査方法

審査員はIT企業代表アジアイラストレーター協会会長デザイン会社代表クリエイティブディレクター日本イラストレーター協会会長の計5名で構成しました。
各審査員が1番いいと思う作家1名に対して50ポイント、2番目にいいと思う作家に30ポイント、その次の10名に10ポイント、30名に5ポイントを入れました。
エントリーポイントと審査ポイントを合計して、獲得したポイント数が多い作家50名を入選候補にノミネートされた作家としてウエブにアップしました。
各作家のページにfacebookの「いいね!」ボタンを設置し、ボタンが押された回数上位20名に対して、1位20ポイント、2位19ポイント、3位18ポイント、・・・10位11ポイントを加算して、再度集計して最終的に各賞を決めました。

全体評


大谷 佳久(IT企業代表)

今回いただいた貴重な機会の中で、評価させていただくにあたり以下の2点を意識しました。
・専門分野であるIT業界での視点
・多くのクリエイターさんとお仕事をご一緒させていただいたデザイン分野での視点
イラスト、立体としてのクオリティやテイストはもちろん、Webやアプリではどういう活躍が期待できるか。などです。
日本はもちろん多くの国々からの参加作品を全て拝見させていただきましたが、色使い、構成、設定いずれも素晴らしいものが多く、大変悩みながらの評価となりました。
もちろん、そのぶん楽しませていただいた期間でもあります。
派手なもの、落ち着いたもの、工夫が凝らされたもの、かわいらしいものなど様々な作品がありましたが、どれも作家さんの想いや努力などの結晶であることが伝わる、強い作品が多かったように思います。
既に様々な分野で活躍されているであろう作家さん、もしくは近い将来色々な場所で見かけることになるであろう作家さんも多かったと思いますが、いずれの方々もイラストや出版はもちろん、Webやアプリでも活躍できる素養を持っておられると確信しています。
いつの日か、同じプロジェクトでご一緒できることがあれば嬉しいです。
最後になりましたが、このような機会をいただきましたこと、みなさんの作品に出会えたことに感謝いたします。
今後の皆さまのご活躍をお祈りしております。


Liu Ray Lung(アジアイラストレーター協会会長)

日本イラストレーター協会の招待のおかげで、"JIA Illustration Award 2017" の重要な審査員の一人として参加させていただきました。
応募作品の作品のレベルは非常に高く、物語の構成も豊かで、どの作品に投票するか決定するのに長い時間が必要でした。
最終的に私は作品のテーマを参照し、色のバランスや構成.などを評価して、ポイントを入れました。
審査が終わった後も、クリエイターの皆さんが引き続き懸命に制作活動を続け、イラストレーション業界で引き続き活躍されることを願っています。


竹島 淳一(デザイン会社代表)

まずは、国内外の多数のイラストレーターの方々の作品を拝見できる、このような貴重な機会を頂戴したことを、深く感謝申し上げます。
私も仕事柄たくさんのイラストレーターの方々と仕事をご一緒させていただくことがございますが、海外の方々のイラストをこのような形で一堂に会して拝見させていただくことは、そうあることではありません。
今回審査させていただき感じたことは、全体の作品のレベルの高さもさることながら、イラストレーターの方々が、それぞれの世界観をしっかりとした形でお持ちで、個性溢れる作品が多く見受けられたことに感銘を受けました。
これからも自身の感性を大切にし、国内外を問わずグローバルな形で皆様がご活躍出来ますことを、心よりお祈り申し上げます。


五十嵐 洋(クリエイティブディレクター)

初めて審査に参加させていただき、まず、驚いたのは、皆さんがそれぞれ独自の世界観をお持ちで、甲乙つけ難い作品揃いだった点です。
出品作一点一点に見入ってしまい、思いがけず審査に時間が掛かってしまいました。
また、作者の皆さんの国籍も様々で、文化の違いやバックボーンまで感じ取れ、クリエイティブで有意義な時間を過ごせました。
応募頂いた皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。
とは言えコンペですからしっかり順位をつけさせていただきました。
まずは、クリエイティビティの面から評価いたしました。創造的・独創的な魅力をどれだけ内包しているか、次に、クリエイティブディレクターとしての目でアドバタイジング面から評価し、訴求力・技術力等を総合的に評価して順位付けいたしました。
すでに独自の世界観を確立されている方、粗削りだけど魅力的で可能性を秘めている方等、どの作者の作品にも魅力的な部分があり、今後の活躍に期待が持てると感じました。
アーティストとして独自の路線を進むのか、クライアントのニーズを汲み取り、それを表現・訴求してゆくのか。
今回の結果を受け止め、しっかり自分の進むべき方向性を見定めて突き進んでいただきたいと思います。


蟹江 隆広(日本イラストレーター協会 会長)

応募者数275名、作品数591点、昨年に続き、ますます海外からの応募が増えてきました。
日本174人、台湾15人、アメリカ12人、ロシア8人、香港6名、イギリス5名、マレーシア3名、韓国2人、イタリア2人、フランス2人、ドイツ2人、イスラエル2人、ポルトガル2人、ベラルーシ2人、トルコ2人、ウルグアイ1人、ルーマニア1人、ウクライナ1人、エルサルバドル1人、プエルトリコ1人、カザフスタン1人、ベトナム1人、スロベニア1人、オーストラリア1人、ウズベキスタン1人、オランダ1名、カナダ1名、セネガル1名、シンガポール1名、スペイン1名、リトアニア1名、インド1名、ポーランド1名、など非常に多くの国の方達からご応募いただきました。
世界中から注目されるイラストのコンペになってきましたので、このコンペで入賞するということは、世界中の方達から注目されるということです。
日本のイラストレーターにとっては世界に羽ばたくチャンスにもなるでしょうし、海外のイラストレーターにとっては日本の仕事を獲得するチャンスになるでしょう。
これからもますます日本と海外をつなぐ橋渡しができれば幸いです。

審査員略歴


大谷 佳久(IT企業代表)

1999年に情報技術開発株式会社に入社しエンジニアとして様々なプロジェクトに参画。
その後、フリーランスエンジニアと2つのITベンチャー企業を経験。
2008年、ジールズ株式会社を設立しスマートフォンアプリ開発、Webシステム開発などを軸としたビジネスを展開。
2013年より大阪成蹊大学にて非常勤講師を務める。
2017年3月、海外との連携強化を見据え、亞洲勁旅仕有限公司(ZealzAsia Inc.)を設立、代表を務める。
http://www.zealz.co.jp/


Liu Ray Lung(アジアイラストレーター協会会長)

アジアイラストレーター協会会長 アジアイラストレーター年鑑発行人
セントラルプレインズ大学ビジネスデザイン研究科
2007年11月20日から現在まで国際本部長 台湾 - 台北
2012年10月〜2014年12月23日 台湾イラストレーター協会副会長 台湾 - 台北
2015年11月29日から現在まで台湾イラストレーター協会長 台湾 - 台北
2016年4月3日から現在までアジアイラストレーション協会理事 台湾 - 台北
2015年アジアイラストフェスティバル総支配人 台湾 - 台北
2016年アジアイラスト年度大賞 総支配人
2017年アジアイラスト年度大賞 総支配人 台湾 - 桃園
2017年アジアイラス年度大賞 マレーシア - クアラルンプール共催
2017年アジアイラス年度大賞 日本 - 神戸共催
2018年アジアイラス年度大賞 総支配人 台湾 - 台北
https://www.facebook.com/benbenwishes/?pnref=lhc


竹島 淳一(デザイン会社代表)

1960年 大分県に生まれる
1980年 東京デザイナー学院卒業
    複数のデザイン会社を経て
2002年 株式会社スタジオフリー設立
http://www.studiofree.co.jp


五十嵐 洋(クリエイティブディレクター)

1983年東京デザイナー学院商業デザイン科卒業後、デザインプロダクション入社。
西武百貨店・万有製薬(現:MDS社)・ONKYO等を担当。
その後、福岡の印刷会社東京支店デザイナー・クリエイティブディレクターとして、NTTデータ・ニュージーランド政府観光局・横浜銀行等々、数多くのクライアントを担当し在籍中にDTPの資格取得。
その後、化粧品通信販売の企業からオファーを受け転職。
ダイレクトマーケティングを学び、商品企画から媒体戦略(新聞・雑誌・TVインフォマーシャル・ラジオ等々)・CRM(カスタマーセンター管理)までを、事業部長として管理運営。
化粧品一般流通事業も経験する。
現在は、フリーランスとして商品企画やパッケージデザイン、セールスプロモーションや海外クライアントのマーチャンダイジング等を行っている。


蟹江 隆広(日本イラストレーター協会 会長)

1977年 関西大学工学部を4年で中退後渡米、サンフランシスコで2年間遊学
1981年 東京デザイナー学院入学
1983年 レベル工房入社(エアーブラシの会社)
1985年 レベル工房退社後フリー
1987年 (株)シュガー入社(イラストの会社)
1987年 日刊工業新聞広告賞金賞受賞
1988年 日刊工業新聞広告賞金賞受賞
1989年 日刊工業新聞広告賞銀賞受賞
1989年 (株)シュガー退社後再びフリー
1990年 (有)クレア設立(イラストの会社)後に(株)クレアに組織変更
1999年 日本イラストレーター協会設立
2004年 (株)クレアの代表取締役を降りる
2006年 200 Best Illustrators Worldwide 2006 選考委員
2007年 Society of illustrators U.S.A.会員に認定される
2007年 200 Best Illustrators Worldwide 07/08 選考委員
2008年 ZEN展(東京都立美術館)優秀賞受賞
2009年 200 Best Illustrators Worldwide 09/10 選考委員
2010年 200 Best Illustrators Worldwide 11/12 選考委員
http://www.maroon.dti.ne.jp/kanie/


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