審査方法
審査員はアートディレクター、デザイナー、イラストレーター、イラストコーディネーター、そしてJIAの代表の5人で構成しました。
最優秀賞に相応しいと思う作家に対して5ポイント、優秀賞に相応しいと思う作家に4ポイント、ホルベイン賞に相応しいと思う作家に3ポイント、Best
in 賞に相応しいと思う作家に2ポイント、佳作に相応しいと思う作家に1ポイントづつ入れてもらいました。
最終的に5人の審査員のポイントを集計して、各賞を決定しました。最優秀賞には15pt獲得した作家がいなかった為、該当作品なしとしました。
優秀賞には13ptを獲得した山田克二さんが選ばれました。
ホルベイン賞には12ptを獲得した宮下文孝さんが選ばれました。
10ptから6ptまでをBest in 賞に、5ptから3ptまでを佳作としました。
Bes in クラフト賞、Best in 3D-CG賞は6pt以上で該当する作品がありませんでした。
全体評
アートディレクター 佐藤 比路志
今回応募作品が少ないということで、じっくり拝見させていただきました。
ある程度のレベルは均一、なかなかコレといったものが目に飛び込んでこない、そんな中で手描きのイラストレーションはやはり何かを感じさせてくれた気がします。
どうもアートとイラストの境の問題なのか私には使い方が理解てきないものもありました。
来年あたりはテーマを作り、それについてのイラストレーションという形の方が評価しやすいのかも知れませんね。(ひとつの考え方ですが・・・)
あと、何を使って作った作品なのかも書いていただいた方が私は良かったと思います。
デザイナー 山本 英子
全体的に大作というものがなかったように思いますが、前回よりも絵画手法がさまざまと増えていて、見ていて大変楽しかったです。
ただし前回同様もう少し壁に飾りたいのか、童話を描きたいのか、出版で仕事したいとかなど、ある程度目的を持った方がいいのではと思います。
イラストコーディネーター 小堀 真由美
暗い作品が多かったように感じます。
見せ方で損をしている絵もありました。
イラストレーションを表現として考える時、フレーム、余白等々、御自分の分身として子供としてコンペに参加していただきたいと思いました。
一方、きっと伸びて下さるだろうと言う方達の作品も多数あり、来年に期待しています。
イラストレーター 柏原 牧
まとまり感、安定感のある作品から、若さ、勢いを感じる作品まで、多種に渡っていたと思います。
タッチや画材、モチーフ等たいへんくふうされている作品が多くあり、選ばせて頂くにも苦労しました。
作品から感じる作者からのメッセージがより伝わってくる作品が多く出てきます事が、今後期待されます。
日本イラストレーター協会 理事長 蟹江 隆広
出品者数140人、出品作品総点数227点、昨年と比較すると出品作品は昨年と比べ約半分に減りました
今回からホルベイン賞、奨励賞、努力賞が追加になりました。
ホルベイン賞は手描きの作品に、奨励賞は今後の活躍が期待できる作家に、努力賞は努力の跡が認められる作品に授与される賞です。
それから佳作も40人に増えました。
出品作品が減り、入選作品が増えた訳ですから、例年に比べ広き門になりました。
140人中48人が入選ということは、約34%の入選率です。
約3人に1人の入選ということになりますから、少し甘くなったかも知れません。
入選された皆さんは、これをはげみにして、今後の制作活動に役立てて欲しいと思います。
作品の梱包についてですが、額装してもいいのですが、作品のサイズよりもかなり大きめの額装になるとサイズもかさ張り、梱包をほどいたり、また梱包しなおすという作業がとても大変になります。
作品をなるべく良く見せたいという気持ちは分かりますが、こちらでの作業のことも考えて、額装する場合はなるべく軽くて小さめの額でお願いします。
それから立体作品を原物で送ってもいいのですが、大変こわれ安い作品もあり、細心の注意をはらって扱いますが、それでも破損していまう場合があります。
こわれ安い作品は原物ではなく、なるべく写真を撮ってプリントしてご応募して頂きたいと思います。
万一破損しても当協会では責任が取れませんので、よろしくお願い致します。
出品点数に関して言うと、1点のみの出品よりも複数出品する方が、その人の世界観が分かりやすく、受賞につながる確率が上がるように感じます。
このコンペは新人の登竜門であり、又まだ広く知られていない優秀なイラストレーターにスポットを当てる目的で、開催されています。
海外からの出品も何点かありましたが、まだまだ少ないです。
インターナショナルの名にふさわしく海外からの応募が増えていくことを期待しています。
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